

私が小学校に入学した昭和29年、温暖の地九州でも入学式には桜が満開だった。ところが最近の東京では3月中に満開を迎え、4月になると葉桜になってしまうような気候が続いていた。4月にセットされたさくら祭りが、葉桜フェスティバルと揶揄されるようになって久しいのだ。私が上京した昭和40年代初めの東京は寒かった。ここ八王子はなおさらだった。ところが、最近では庭に植えられた、暖地の作物であったはずの温州みかんが実をつけている。数年前に、長崎県で推奨されていた米が富山県で栽培適温になっていると聞いたことがある。温暖化のため作付け北限の常識が大きくかわってしまっているのだ。
身近な花の開花が遅れることが嬉しく感じる今年の春である。
写真は、セージ:10年5月10日 テッセン:5月3日
下段の写真は鉢植えのオダマキ:5月3日撮影